在校生ブログ

P3 (Purpose, Passion and Principles)

2016.04.09 Category:授業: Electives

こんにちは、2年生のKNです。

段々と卒業が近づいています。Phillyでの2年間は驚くほど速く過ぎてしまいました。自分も含め、みな最後の1ヶ月ほどを大切に過ごそうという雰囲気がキャンパスでも感じられます。

さて、今回は「P3 (Purpose, Passion and Principles)」というプログラムについてご紹介したいと思います。端的に言えば、「P3」は、6名ほどのチームで毎週2時間、人生やキャリアについて議論をするプログラムです。

議論するトピックは、例えば、

  • 自分にとって人生の成功(Success)とは何か
  • 自分にとって幸せ(Happiness)とは何か
  • 両親が自分に持っている期待が、自分の人生観にどのような影響を与えているか。それとどう向き合うべきか
  • これまでの人生で転機となった出来事やその意味合い
  • 自分にとって「意味のある仕事(Meaningful work)」とは何か

といったものです。

このように書くと、ふわふわした会話をする、捉えようによってはちょっと気持ち悪い集まりのように見えるかもしれません。それは誤解です。

まず、実際に卒業後のキャリアやロングタームで目指したいことを決めかねている真剣な学生が集まるため(このプログラムへ参加するためには、簡単なエッセイを書いて選考に通らなければいけません。倍率は約2倍だそうです)、毎週の議論は地に足のついた非常に具体的なものになります。

また、毎回、心理学等のエビデンスに基づいた関連トピックに関する文章や実在人物の詳細な観察・分析が課題文献として課されます。それ自体が、思考を刺激する読む価値のある内容です。

いま、私も含め、何人かの友人がこのプログラムに参加しています。誰に聞いても、満足度は非常に高いようです。まずは、課題文献からヒントやガイドを受けながら、一定の時間を自分自身について考えるために使うこと自体がとても貴重な経験になっています。考えたことに対し、時に容赦ない質問をチームメートからされることにより、考えてもみなかったことを考えるきっかけになることもあります。(もちろん、チームでの会話は一切口外しないことが参加の条件です。)

さらに、他のチームメンバーの多様な考えを理解することで、いい意味で自分を客観視できることが大変役立っています。例えば私のチームは、ロシアからの移民家族に生まれ、両親が大変な苦労をしながらアメリカで生活を築いている姿を見ながら育った人や、学部時代にアメリカに渡り、アメリカ社会への適応に苦労してきた中国人など、まったく違うバックグラウンドの参加者がまったく異なる視点から考えや意見を述べ合う場になっています。こうした多様な同級生と、普段は明かすことのない深いレベルの話までを共有する・してもらうことができるのが、P3の最大の特徴です。

受験生の方の中にも、キャリアチェンジのきっかけとしてMBAを考えていらっしゃる方や、中長期のキャリアゴールが定まらない方がいらっしゃるかもしれません。2年間という時間の中で、同じような問いに、異なる視点から答えようとしている同級生と出会えることも、MBAの大きな意義といえるかもしれません。

参考ウェブサイト:https://leadership.wharton.upenn.edu/mba-students/p3/

最近の投稿

カテゴリー

アーカイブ