「授業: Electives」カテゴリーアーカイブ

Strategy and Competitive Advantage

こんにちは、2年生のKIです。いよいよ11月に入り、フィラデルフィアは秋から冬への季節の変わり目で朝晩は本当に冷え込んできました。今回はタイトルにも有る通り、ウォートンのアカデミックについて少し深く触れたいと思います。私自身専攻はファイナンスですが最近すっかりストラテジーの授業(Elective / MGMT701 Strategy and Competitive Advantage/ Prof. Nicolaj Siggelkow)にハマっています。そこで今回はこのストラテジーの授業、MGMT 701についてご紹介します。

教授
教授はManagement Departmentの看板教授、Nicolas Siggelkowです(勝手に「シゲルコ」と呼んでいます)。シゲルコ教授はストラテジー学問界の重鎮、マイケルポーターと共同で論文も執筆しており、彼の受け持つ授業はウォートンでは1,2を争う人気です。人気のバロメーターは高いオークションプライスです。初回ブログでYTさんが書いてくれた様にウォートンでは受講したい授業を幾らでも受講出来る訳では無く、オークションを通じて取りたい授業を落札する必要があります。私はかなり高いポイントをつぎ込みましたがその甲斐はあったと思います。

授業概要
授業はコアで学んだ競争戦略の上位講義に位置付けされています。企業戦略に携わる者にとって新しいフレームワークやアイディアを提供して行きます。
主なテーマは;

  • 価値とはどうやって創られ、どのようにして享受する事が出来るのか?
  • 競争優位性(Competitive Advantage)とはどの様にして創られるのか?
  • 企業固有のActivity System(その企業独特の複数の活動、すなわち提供するサービス/社内システム/企業文化等)が如何にシナジーを生み、競争優位に繋がり、他社との差別化、独自の業界内のポジションを築くことに関係しているか。
  • また、競争優位性を持続させる手段、並びに劇的な環境の変化時の対応方法はあるのか?

等です。

授業のスタイル/雰囲気
授業のスタイルはケース・ディスカッション方式です。毎回異なるテーマが有り、そのテーマについて書かれた学術論文を読み(通常1つ、多い時では4つ程有ります)、その論文で取り上げられているフレームワークについてより深く学ぶ為にケースがあります。ケースの対象企業はアメリカ企業並びに国際的に展開している企業です。来週は何と本田技研の2輪事業についてのケースです。楽しみです。
ディスカッションは教授から学生への質問・回答を中心に進められます。展開は非常に速く、教授の導きたい議論の方向へ繋がる回答・発言が求められます。授業中の発言を聞いてウォートン生のレベルの高さに毎回驚かされます。皆短い時間の中で本当に的を得た発言をしています。そういう周囲の発言を聞いていると、自分の言おうとしている事が適切なのか、と自問をしてしまいます。そうしているともう議論は別の展開をしてしまっていてなかなか発言が出来ません(涙)。発言しても、Relevantな発言でも無かったりしますが、重要なのは絶えず発言をしようと考えながら授業に臨む事だと思っています。

授業の準備は多く、課題も大変ですがその分学びも本当に多いと実感しています。さらに嬉しいのは1年目のコア科目で学んだ事がかなり登場し、今さらながら「あの時学んだ事はこうやって使う為に学んだのか」という再発見も有り、MBAのコア/エレクティブシステムの意義を感じます。久しぶりに本当に勉強が面白いと実感します。

さーて、これからじっくりケースを読みます!では皆さん、お身体に気を付けて下さい!

Wharton生がアクセスできる豊富なPEVCリソース

2年生のYNです。

1st roundのinterview invitationや2nd roundのapplication 準備の追い込みの時期に差し掛かってきていると思いますので、今日は受験生の方に何か参考になればと思い、WhartonとPrivate Equity (“PE”), Venture Capital (“VC”) というテーマで投稿したいと思います。理由としては、新学期に入り日本から学校見学に来られる受験生の方が例年以上に増えている中で、実際にお会いした際にPEVC関連の質問を受けることが多いためです。

MBA取得後のcareerとしてPEVCを考えている人にとって、Whartonはbest business schoolの1つだと思っています。その一番の理由は、PEVC関連のresourceが非常に充実している点です。以下、授業、課外活動、同級生、卒業生、実際のcareer opportunityという5つの観点から、Wharton入学後にアクセスできるPEVC関連のresourceについてまとめたいと思います。

1. 授業

まずはMBAの授業の中でPEVC関連の授業はどのようなものがあるのかまとめたいと思います。250程度あるWharton MBAの選択科目の内、一番直接的にPEVCについてカバーしている授業として、以下のようなものがあります。

  • FNCE 750: Venture Capital and the Finance of Innovation

This course covers the finance of technological innovation, with a focus on the valuation tools useful in the venture capital industry. These tools include the “venture capital method,” comparables analysis, discounted cash flow analysis, Monte Carlo simulation, contingent-claims analysis, decision trees, and real options. The primary audience for this course is finance majors interested in careers in venture capital or in R&D-intensive companies in health care or information technology.

  • FNCE 751: Mergers, Acquisitions, and Buyouts

Mergers and friendly acquisitions, hostile takeovers and buyouts. Using case studies, the course surveys the drivers of success in the transactions. While issues regarding motive and strategy will be discussed, financial theory would be the main lens used to view these control acquiring transactions. The objective is twofold: (1) develop a concept and translate that idea into a proposal through deal design; and (2) analyze to form opinions about proposed deals. The course should be of interest to students interested in pursuing careers as private equity investors, advisors in investment banking and corporate managers that deal with these issues.

  • FNCE895: Advance Seminar: Private Equity

The course will be a survey of the private equity asset class.  Its objective is to provide an understanding of the concepts, agents, and institutions involved in the late stage corporate private equity market in the U.S. and around the globe.  It will examine the buyout market and the activities of buyout funds from the differing perspectives of private equity investors, private equity fund sponsors, and managers of the portfolio companies. The course topics will follow the private equity cycle by studying representative transactions in the U.S., Europe, and emerging markets: Private Equity Structure and Fundraising; Negotiation, Adequate Deal Structures; Investment Origination, Due Diligence, and Valuing of Private Equity interests; Value Creation and Management of Portfolio Companies and Investment Exit.

  • MGMT809: Private Equity in Emerging Markets

This course is designed to provide students with a practical understanding of private equity issues focusing on developing country environments. The underlying premise of the course is that private equity in these countries is a distinctly different asset class than in industrialized countries for a number of reasons that will be analyzed by students, such as valuation, corporate governance standards and practices, contract enforcement and regulations, and exit alternatives. Students will assess these differences that heighten both the risks and the opportunities for private equity investors compared to more developed countries. The course will be analytically rigorous and require a high level of weekly preparation and class participation. The case method of teaching will predominate, allowing students to gain a realistic understanding of the roles, responsibilities and analytical skills required of practitioners, and the tensions that arise between the various stakeholders, including government officials who formulate regulations and policies that effect PE investor behavior and performance. Cases will highlight the challenges and tasks performed at each stage of the investment cycle, such as structuring a new fund, originating investment opportunities, conducting due diligence, monitoring and creating value in portfolio companies, and exiting.

上記の授業以外にも、PEVCをキャリアとして考える上で有益な授業がWharton MBAには多数あり、取捨選択するのが大変なほどです。加えて、KKRの現役partnerがUPENNのlaw schoolで授業を受け持っていて、Whartonの学生も受講することが可能です。

2. 課外活動 (PEVC Club, PEVC Conference, PE/VC competition)

授業以外でもPEVC関連について勉強できる場面が多くあります。一番大きなresourceはPEVC Clubで、2学年合計で1,600人程度いるWharton MBAの学生の内、多い年では800人程度がclub memberになっている程巨大な組織で、Wharton MBAで100以上あるclubの中でも最大規模です。

同clubの主な活動としては、

  • Education – 例年新学期が始まってから、legal, financing, deal execution, modeling等のテーマについて、専門家を招きlectureを行ってもらっています
  • Career Trek – PEVCへの就職はnetworkingが命、ということで、毎年米国内外へのtrekが企画、開催されています。例えば昨年度では、米国内ではNYC, Boston, SF,  Chicago, Seattle、米国外ではLondon, India, Brazil, China,  Middle East等へのtrekが行われました。
  • Speaker – 米国内外の大手PEVCのpartnerによるpresentationの機会も非常に多いです。例えば先週だけでも、Apaxのpartner, GP investments (南米最大規模のPE)のpartnerのpresentationがありました。

PEVC clubに加えて、毎年行われているPEVC conferenceも有益なresourceの1つです。こちらも例年非常に充実しており、例えば過去3年間のkeynote speakerだけ挙げても、以下のように業界の有名人が実際にconferenceに来て下さっていることが分かります。

2010

  • John F. Megrue, Jr.   – CEO of Apax Partners U.S.
  • Dalip Pathak  – Head of Warburg Pincus Europe and India
  • Paul Holland  – General Partner of Foundation Capital

2009

  • Leon Black  – Founder of Apollo Management, L.P.
  • Philip Yea  – Chief Executive of 3i Group plc
  • Andrew Ross Sorkin – Chief Mergers and Acquisitions Reporter of The New York Times

2008

  • David Rubenstein  – Co-Founder of The Carlyle Group
  • Guy Hands  – Founder of Terra Firma Capital Partners
  • Dick Kramlich  – Co-Founder of New Enterprise Associates

更にはBuyout competition、VCIC competitionと言った、学生同士で組んだチームで、ある投資のケースに対しての提案をプレゼン形式で行い、クオリティを競うようなコンペがあります(学校をまたがってのevent)。これらは多数のb-schoolから参加があるため、Whartonの枠を超えて他校のPEVC communityともnetworkingできるような機会が存在します。また、コンペは実際の業務に近いプロセスを疑似体験することを目的としているので、個人としての学びも非常に大きいです。

3. 同級生

学校側が提供しているresourceに限らず、PEVC出身の同級生からも業界について学んだり、PEVC各社へのnetworkingをsupportしてもらえるのがWhartonの良い所です。Class of 2012 (現在の1年生)は817人中16%がPEVC出身者であり、単純に考えると同じクラスの6人に1人、絶対数では同学年の130人程度が同業界出身者という事実からも、同級生が大きなresourceであることが分かります。

4. Alumni Network

卒業生にも多くのPEVC  professionalsがいるのがWhartonの特長であり、前述のpresentationやconferenceの充実といった点については、卒業生まで含めたPEVC communityがしっかりしているからこそ毎年実現できていると考えています。Whartonには、Wharton Private Equity PartnersというPEVCに限ったalumni communityが存在し、卒業生間、卒業生-在校生間で密にcommunicationを行っています。ちなみに、Advisory Boardには、Blackstone, KKR, Carlyleといった大手PEや、KPCBといった大手VCのpartner/MDも名前を連ねています。以下がWharton Private Equity Partnersのwebsiteになりますので、ご参照下さい。http://www.wpen.org/

5. Career Opportunity

最後に、実際にPEVCに就職できるのかという観点から、career opportunityについて触れてみたいと思います。PEVCはconsulting、investment bankのように大々的にcareer event、recruitingを行うことはなく、主にはinvitation baseであったり、知り合い経由でnetworkingをしていく中でinterviewまでこぎつけるという形のprocessが一般的です。そのような中、Whartonのcareer management centerが毎年作成しているresume bookに自分のresumeを登録しておくとPEVCから直接連絡が来ることもままあり、また前述の通り友人や卒業生、trekやconferenceで知り合った人経由でinterviewを設定し、job offerをもらうケースが多々あります。加えて、Whartonでは大手のPEVCがon-campusでinfo sessionやinterviewを行うこともあります。例えば、先週もGlobalでTop 5に入るPEがcampus recruiting eventを開いていました。

尚、日本においても、日系/外資系のPEの多くにはWhartonの卒業生がいることから、在学中も卒業後もnetworkingがしやすい環境となっています。

以上、長くなってしまいましたが、Wharton MBAの学生が活用できる豊富なresourceの視点から、WhartonとPEVCについてまとめてみました。PEVCに就職したい人に限らず、事業会社や商社、金融機関で投資に携わる方も多くいらっしゃると思いますので、そのような方にとっても、Whartonは魅力的な学校の一つだと考えています。

尚、私の個人的なブログの方でも過去にもPE関連のエントリーが複数あり、今後も折に触れて書いていきたいと思いますので、受験準備の間に適宜ご覧いただければ幸いです。

http://newdaddyinwharton.blogspot.com/