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MBA生活の概要・学業への取り組み

Wharton1年生のNYです。1st Semesterも終わりに近づいており、MBAにも慣れてきた頃合いですので、MBA生活の概要および学業への取り組みについて紹介させていただきます。

 

MBA生活の構成・重点

MBAの生活は、主にAcademic/Recruiting/Socialの3つに分けて語られることが多いのですが、どれに重きを置くのかについては、個々人の裁量に委ねられています。1年生全体の傾向としては、Preterm及び1st QuarterではAcademicの、2nd Quarter (10月~12月) 及び3rd Quarter (1月~2月) ではRecruitingの比重が高くなる様です。

  • Academic
    学業を最も重視してMBAに来る学生は少数派だと思われますが、Whartonの学生の大半は何事についても少しでもいい結果を求めるタイプのため、自然とAcademicにも熱が入っている学生が多い様に思います。
  • Recruiting
    大半の1年生にとっては最も関心が高く、またWhartonとしても力を入れている分野と言えます。Pretermの一番始めのセッションが「Whartonでのrecruitingについて」というセッションだたことからも、その力の入れ様が伺えました。特にMBA生を大量に採用する金融やコンサル等の業界の就活(“Matured Recruiting”)を行う学生は、2nd Quarter及び3rd Quarterに非常に忙しくなります。
  • Social
    Whartonが提供する各種プログラム (Student Life Fellowなど)、学生が主体となって行うClub活動(PartyやTrekなど)、個人的なnetworking、等々、様々な形があります。

上記に含まれない活動(例えばUpenn横断で提供されているVenture Initiation Program等)に力を入れる学生もいます。Whartonでは、どれか一つに絞ったとて使いきれない程のResourceがそれぞれの分野で提供されています。

* Pretermは1st Semester前の8月にOrientationやTeam-buildingを目的として実施されているWharton独自のプログラム

 

Academic/学業の取り組み方

家族と過ごす学生生活」(19年10月30日投稿)では、家族との時間を大切にしつつAcademicにも時間を使っている1年生のスケジュールをご紹介致しました。但し、前述の通り何を重視するかについては、それぞれの目的/関心に応じて自由に設計できる様になっていますので、「Academicに時間を使わない」という選択も許されている様に感じています。

  • Grade Non-Disclosure (GND) Policy
    Whartonでは「就活中はGPAを公開しない」という学生間の取り決めがあります。これはGPAを気にし過ぎずにAcademic以外に時間を使うことを促すものです。他に、良い成績の取りやすいクラス・自分の得意分野のクラスでなく、本当に興味・関心のあるクラスを受けることを促すことも目的となっています。
  • LT (Lowest ten percentile)
    成績下位10%に該当する場合はLTという扱いになるのですが、1セメスターに2.5単位までLTを取ることが許されています。このため、「如何に戦略的にLTを取るか(今学期のクラスの中で時間を使わなくてもよいものはどれか)」ということを真面目に検討する学生も多くいます。

※Whartonの他にもBerkley, Chicago, Columbia, London Business School, Stanford, Yale 等がGNDを採用

 

30年程前にGSBの2年生が1年生に送ったという手紙の中に、「いい成績は失敗の証。なぜならクラス以外のことに上手く時間を使わなかった証拠だから」という主旨の文言があり、勝手に共感を覚えている筆者は、あまりAcademicに時間を割いていません。1st Semester (9月~12月)は隔週のペースでグループ旅行に参加しています。

  • Cape Cod (20人): Labor Day Holidayを利用
  • New York (5人): テニスのUS Open観戦等
  • Puerto Rico (10人): Midterm前週のFall-breakを利用
  • Atlantic City (14人): UPennの他Programの学生も交えたグループ旅行
  • Kentucky (20人): Whiskey Clubのイベント
  • Amsterdam (3人): 通常の週末に弾丸ヨーロッパ旅行
  • Argentina (7人): Thanksgiving Holidayを利用
  • India (35人): GIPというWhartonプログラムの一環

※ 場所 (グループ人数)

 

Academic/学業の死守ライン

前述の通り何を重視するかは十人十色であり、私自身は学業をあまり重視していません。但し、学内及び卒業後の評判を考えたうえで学業に取り組む必要があります。

  • Learning Team
    Whartonでは入学時に6人1組のLearning Teamが作られ、必修科目の多くでそのTeamを軸としたGroup Workが要求されます。Team Memberの学業に取り組む姿勢は必ずしも統一されていないので、Academicを重視しないと決めた場合でも、他メンバーに迷惑を掛けない/他メンバーの考えを尊重することが大事です。前述のGNDもあり、成績が悪かったところで周囲からの評価が変わることはない様に思いますが、Group Workの取り組み次第では悪い噂が立つこともあります。そのため、時にはIndividual Workに割く時間をさらに切り詰めて、Group Workに少しでも多くの時間を使う、という様にしています。
  • Classmates
    Whartonの学生は皆優秀なのですが、当然ながら授業内容や個々人の得手不得手によって、頑張っているのに中々理解が進まない、という状況に陥っている学生もいます。そのような場合には、自分が良いGradeを取るために時間を使うよりも、その人を助けるために時間を使うことが大事になる場合もあります。例えば、頑張ればBではなくAを取れそうな場合にAを取ろうと時間を使うよりも、周囲にCを取ってしまいそうなClassmateがいたならば彼/彼女がBを取られる様に時間を使う、という具合です。時間を使ってあげた学生から「優秀だ」という様に認識して貰えるので、時には実際の成績に関係なく良い評判を得られます。逆に一人で頑張ってAを取っても、Palmer Scholar等の表彰にならない限り、ほとんど認知されない/覚えられない様に思います。

2nd Round 出願予定者向けオンライン説明会レポート(12/09,16)

12月9日・16日に、セカンドラウンドで出願を予定されている方向けのオンライン説明会を開催しました。

オンライン説明会は昨年はじめて開催しました。WhartonやMBAを身近に感じていただき、日本からの留学生のシェア(現在1%前後)が高まるといいな、と思ったのがきっかけです。日本からビジットするのも大変ですし、ネット上の情報はリアルタイムではないですからね。

今年入学した人の中には、昨年のオンライン説明会をきっかけにエッセーの内容をブラッシュアップできてとても助かった、という人がいたので、今年も開催することにしました。

当日は、エッセーを書いている中で生じた疑問や、もっと具体的に知りたいというトピックについてお答えしました。その中で、印象に残ったQAをいくつか紹介したいと思います。

 

Q. フィラデルフィアは住みやすいのか?(ネットの情報だと、非常に治安が悪そうです…)

A. Wharton MBA生のほとんどが住んでいるフィラデルフィア中心部 (Center City)は、とても住みやすいです。具体的にいいところをあげてみます。

    • ここ数年、Center Cityの再開発が進み、きれいなアパートやお店が増えました。郊外の高級住宅街からCenter Cityに引っ越してくる若い世帯も多く、治安は大幅に改善しました。子供を安全に遊ばせられる公園もたくさんあります
    • コンパクトな都市なので、徒歩でほとんどの用事が済みます。自家用車を持っている学生はほぼいません。New Yorkへも1時間半ほどで行くことができ、NYまで通ってインターンしている学生もいます
    • Living costもリーズナブルで、NY / Bay Areaより約25%、Boston / Chicago / LAより約10%程度安く生活することができます。Washington Postの”10 best food cities in America”に選ばれるほど食文化も豊かで、何を食べるか困ることはありません

 

Q. Semester in San Francisco (SSF)で何が学べるのか、教えてください。

A. SSFは、2年生の秋学期(9~12月)をWharton San Franciscoキャンパスで過ごすプログラムです。Bay AreaのWharton alumni networkに繋がり、Entrepreneurshipを実践する機会を得ることができます。参加者が70人に限定されており、同時に複数の授業・イベントが開講されることはないので、意欲があれば以下の機会の全てに参加することが可能です。

    • OIDD695 SSF Regional Seminar 毎週、ランチを食べながらWharton卒の若手起業家・VC投資家の話を聞き、議論するSSF唯一の必修授業。ビジネススクールで学んだ理論を、先輩たちがどう実践しているのかを学ぶいい機会になります
    • OIDD680: Operations Strategy Tesla, Amazon, Starbacksなど10社以上の工場を訪問し、どうやってOperationをScaleさせていくべきか学ぶWharton版の社会科見学。各社のCOO / Operation VP (たいていWharton卒業生) が実際に工場まで来て議論してくれます
    • FNCE750: Venture Capital & the Finance of Innovation / FNCE883: Strategic Issues in Equity Finance 前者はVC FinancingやTerm Sheetついて、起業家・VC投資家・機関投資家・Startupを買収する事業会社/PEファンドの立場から多角的に学ぶ超人気授業です。後者はもう少し成熟した企業のFinncing option (ローン調達, 増資, ノンコアアセット売却)ととるべきoptionの考え方を学びます。NASDAQにIPOしたばかりのCEOから最新のIPOプロセスについて教わったりと実務家との接点も多く設けられています
    • MGMT653: Field Application Projects (FAP) / MGMT892: Collaborative Innovation Program (CIP) 大企業のイノベーション戦略を企業側と共同で立案するプロジェクト。SSFの学生向けには、Samsung VenturesのCVC戦略、Genentechの新薬ローンチ戦略、Wells FargoのDigital Transformation戦略などのプロジェクトがオファーされました。将来、大企業発のイノベーションを起こしたい人におすすめです
    • MGMT731: Technology Strategy 大企業・スタートアップそれぞれの立場からTechnology innovationを起こすフレームワークを学ぶ授業です。フィラデルフィアキャンパスでも受講可能です
    • OIDD693: Influence / MGMT691: Negotiations: フィラデルフィアキャンパスの2大人気授業をCourse Matchせずに受けることができます。70人の学生と4ヶ月ずっと一緒に過ごすので、全員のパーソナリティを深く理解した上で、濃密な議論をすることができます
    • STAT 705: Statistical Computing with R / STAT 724: Text Analytics: Business Analytcis Majorに必要な単位もSSFでとることができます
    • SSF Fall Internships: Big tech (Apple, Amazon, Google, Facebook, Microsoft, etc), Startup, VCでのインターンが推奨されていて、半分以上の学生がWharton networkを使ってPart-time internshipの機会を見つけています。みんなのインターン先に遊びにいって更にネットワークを拡げることができました
    • Scale School: Wharton SFがBay Areaの起業家向けに提供しているワークショップです。SSFの学生も参加することができます
    • Venture Initiation Program (VIP) San Francisco: すでに起業していてProductとTeamがある学生向けのメンタープログラムです。SSFに参加している70人のうち、20人くらいは起業していて、休み時間に起業アイデアをピッチし合ったりしました
    • Recruiting support: SSFキャンパスのキャリアサポートはフィラデルフィアキャンパスに負けず劣らず手厚いです。SSFができてから、西海岸 (SF, LA, シアトル)で働くWharton MBA卒業生の数が年150人から200人以上に増えました
    • Professional extracurricular activities: eClub / FinTech Club / BAKER Retailing Centerなども起業家/投資家を呼んでいます。Walmartに$3 billionでAcqhireされたMarc Lore (Wharton入学前は三和銀行で働いていた!)や、U2のボノと一緒にImpact Investment Fundを設立した投資家 (UPennで教育学の博士号を取得) など沢山の人が来てくれました
    • Student life activities: 夏休み中のレイクタホへの旅行に始まり、ヨセミテ国立公園のトレッキング、Napaへのワイン旅行、メキシコ工旅行、年末のハワイ旅行とstudent lifeも充実しています

 

 

Q. Learningを重視するカルチャーだと聞いたのですが、どういうことですか?

A. WhartonはGrade Non-Disclosure (GND) policyを生徒の毎年の投票により採用しています。これは、リクルーターに成績開示を行ってはいけないという学生間の倫理規定です (学校側も成績上位者のHonorやAwardしか公表できない)。この原則の良いところは以下の3つです。

    • 成績を気にせずに新しい分野の科目を選択できる(※)
    • 生徒間で成績を競う必要がないので、生徒同士で積極的に教え合うCollaborativeなcultureが生まれる
    • (勉強だけに集中しても成績をアピールできないので) Club活動などへの貢献に積極的になる

※近年だと、未経験者がデータ分析やプログラミング、統計分析を重点的に学ぶケースが多いです。GNDのおかげで、経験者の生徒から教えてもらって理解を深めることができます。

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説明会の雰囲気が少しは伝わりましたでしょうか。今後も継続的に開催したいと思います。関心を持たれた方は、ぜひご参加ください!

独創的なエッセーを書く方法

こんにちは、HHです。学期末のレポート執筆作業に追われています。

急に部屋を片づけてみたり、ニュースサイトを巡回したりしている時に、

「先延ばし やめたい」と検索して、面白い動画を見つけました。

今の私と同じように、エッセイ執筆作業に取り掛からないといけないなと思いながらも、先延ばししてしまっている受験生の皆さんにシェアしたいと思います。

スピーカーのアダム・グラントは、Whartonで最も人気のある教授の1人で、”Give and Take”, “Originals”, “Option B”というベストセラー作家としても有名です。

15分とやや長いですが、「Whartonの人気レクチャーってこんな感じなんだな」というイメージを掴めるので、「前倒し魔」の方もぜひご覧ください。

 

いかがでしたでしょうか?

私が面白いと思ったのは、先延ばし癖は 生産性の面では悪だが 創造性の面では美徳となり得るという所です。独創的な人たちの多くも、「自分のアイデアはダメなんじゃないか?」と何度も何度も思ってきたそうです。Warby Parker創業チームや、Tesla, Space X創業者イーロン・マスクといった、Whartonが輩出した偉大な起業家も例外ではありません。しかし、彼らは「自分はダメな人間だ」と落ち込まず、「今はダメだけどまだ到達していないだけだ」と思ってめげずにトライし続けた結果、「ブジャデ!」に到達しました。

 

だから、「前倒し魔」の皆さんも、「先延ばし魔」の皆さんも、出願締め切り直前まで粘って、オリジナルなエッセーを書き上げて下さい!